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皆さまこんにちは。 「ADPAニュースレター」2018年11月号(Vol.006)をお届けします。
まずは先回のペーシングです。
…ビリーフとは、社会や人に対して無意識的に評価や判断を下す価値観や信念の事で、自分でも気づかぬうちに行動の原動力となっています。 ビリーフは「正しいかどうか」ではなく、本人が「そういうものだ」と思い込んでいるため、願っていることと行動とが食い違うことがあります。
一見否定的に見えるビリーフにも、必ず肯定的な理由があります。自分の考えや行動を紙に書き出すなど客観的に見ることで、ビリーフリセットやビリーフチェンジのきっかけを作ることができます…。
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食事以上に大切な「傾聴」
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人生の成功・失敗、幸・不幸は、人間関係と深く関わりがあります。
人間関係が上手くいくかどうかはコミュニケーション、つまり会話の質にかかっています。
実は「会話が苦手」「会話が上手くいかない」という方の多くは、話すことよりも、聞き方に問題がある場合がほとんどです。
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交流分析開発者のエリック・バーンは次のように述べています。
「本来、人間は自分自身のことを語りたがり、それを他人に真剣に聴いてもらいたいと思っている。それは、単なる気晴らしのためばかりではない。生きていくために食事以上に大切なことと言ってよい」
あなたは、「自分の話を誰かに真剣に聴いてもらった」「自分の気持ちを本当に理解してもらえた」という体験がどれ位あるでしょうか?
食事以上に大切と言われる「傾聴してもらう」行為は、コーチングのみならず、私たちの人生を左右する重要な要素になります。
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「傾聴」とは何か
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- 聴く=Listen 相手の感じたこと、伝えたいことを理解しようと注意深く耳を傾ける
- 訊く=Ask 自分が知りたいことを尋ねる
傾聴の「聴」の字を見ると、耳+目と心が入っています。
あるデータによると、人が自分の伝えたいことを表現する際に、言語で表せる内容は1割未満、それ以外は非言語のメッセージ(表情や態度)として発信しているそうです。
受け止める側は、これを理解して聴く必要があります。
例えば…
シーン_1)夜遅くまで仕事をしている部下に「大丈夫?」と問いかけると、部下は「大丈夫です」と返してきた。
ケース_a)相手を見ず言葉だけを聞く:「そうか、大丈夫か」「頼んだよ」
ケース_b)相手の様子を見ながら聴く:うつむき加減で疲れた表情、声のトーンも弱々しい。「大分疲れているみたいだね。少し休んだ方がいいよ」
このように、耳で「聞く」だけではなく、相手を目で見て、言葉以外の気持ちなどもキャッチすることが「傾聴」の「聴く」という行為です。
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「傾聴」の心得
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コーチングで言う「傾聴」とは、ただ単純に相手の話を聴けば良い、ということではありません。 次のような注意点があります。
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- 先入観を持たずに聴く
- コーチの価値観や判断基準をなくして聴く
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- アドバイスをせずに聴く
- 結論を出さずに聴く
例えば「その話題について詳しく知っている」とか、「解決策を教えてあげたい」などの理由で、アドバイスをするのはどうでしょうか?
もし「答えを聞きたいのではなく、ただ自分の気持ちを話したいだけ」とか、「自分の置かれている状況を分かって欲しい」というクライアントに、コーチが「その場合はこうしたら良い」などの話をしたらどうなるでしょうか?
いくら善意であったとしても、クライアントは「自分の気持ちを理解してもらえない」という印象を持ち、「もうこの人には話したくない」という気持ちになってしまうかもしれません。
また、声に出さなかったとしても、 「この人はこういう人だ」などの先入観や、コーチの個人的な価値観で話の内容を評価したりすると、その非言語メッセージは相手に伝わり、クライアントは心を開いて話をすることができなくなります。
コーチは、できるだけ純粋な好奇心を持って、相手の話に耳を傾けます。まるで真っ白いキャンバスにその風景を描いていくようなつもりで聴くのが良いでしょう。
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「傾聴」の効果
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人間は、自分に寄り添い、同じ目線に立って話を聴いてくれる相手がいると、安心して本音を語ることができます。
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傾聴されることによって、次のような効果が期待できます。
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- 自分の深い思い(潜在意識)を知る
- 力が湧き出し、元気になる
自由に話すことができ、しっかり受け止めてもらうと、自分でも思いがけないことを話し「口に出してみると、自分がそんなことを考えていることに初めて気づいた」ということが起こります。
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人は誰もが自分で答えを見つけ出す力を持っています。 このようなコーチングの効果は、傾聴するだけでも表れてきます。
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傾聴の具体的なスキルについては、また別の機会に取り上げます。
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