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皆さまこんにちは。
「ADPAニュースレター」2021年11月号(Vol.043)をお届けします。

まずは先回のペーシングです。
甘え:自分の行きたい場所があっても、勇気がなかったり自信がないので、誰かに助けてもらいたい。
依存:自分の行きたい場所が分からず、誰かにくっ付いて行くし、自分の足で歩こうとしない。

つまり、「甘え」には自分軸があり、「依存」には自分軸がない、又は「他人軸」で生きている、と言えそうです …。

詳しくはアーカイブをご覧ください。
https://adpa.site/coaching/spoiled-or-dependent/

今回のテーマは「自己肯定感」です。

自己肯定感

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内閣府が調査した統計によると、日本人は諸外国に比べて自己肯定感が低いようです。

今回は「自己肯定感」とは何か、そしてそれは自分でコントロールできるものなのか、改めて考えてみます。
自己肯定感とは「自分の存在を肯定的に受け止める」「自分を価値ある人間だと認められる」などの感覚を言います。

自己肯定感は、自分自身を支えるエネルギーになり、幸福の土台になるのではないかと思います。

コーチングにおいても、自己肯定感は大切な要素と見ています。
自己肯定感の高いクライアントはコーチングの効果が大きく、そうではないクライアントには、コーチングによって自己肯定感を高めることも可能です。

しかし「自己肯定感」の定義は人によって違いがあり、誤解して使われるケースも見られます。

まず初めに類義語(と思われている言葉)との違いを整理してみます。

「自信」と「自己肯定感」

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一般的に使われる「自信」は、自分の才能や能力を信じている状態です。

それに対して「自己肯定感」の高い人は、才能や能力の有無に関わらず、自分を受け入れ肯定しています。

「自信」を持つ根拠が自分の才能や能力である場合、むしろ「自己肯定感」が低いかもしれません。
別の言い方をすると、「自己肯定感」が高い人は「根拠のない自信」があります。
「根拠のない自信」と聞くと、それは「過信」ではないか? と疑う方もいるでしょう。

「過信」と言うのは、本当の実力を正しく理解せず、不確かな情報や思い込みで過剰に自信を持つ状態です。

「自己肯定感」の高い人は、過去の失敗や自分の欠点も含めて自分を受け入れているため、過剰な自信にはなりません。

結果がどうであれ、そこから学び成長できることを知っているため、失敗を恐れずチャレンジすることができます。

それが「静かな自信」になり「根拠のない自信」となります。

「自己肯定」と「自己肯定感」

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アドラーは「自己肯定」を、「できないことでも『自分はできる』と言い聞かせること」と意味づけ、否定しています。

無理やりポジティブに考えようとすることは、自分に嘘をつくことになり、根底には「できない自分はダメなんだ」という自己否定があります。
「自己肯定感」は「できない自分でもよい」と思えるので、その上でどうしたら良いのかを肯定的に考えることができます。

このように「自己肯定」と「自己肯定感」は、似ているようで全く違います。

「自己愛」と「自己肯定感」

「自己肯定感」にも「自分が好き」という感覚はありますので、この点では一致します。

しかし、「自己愛」の強いナルシストは、自分だけが特別な存在で他者には関心がなく、他者からの評価は気にします。

「自己肯定感」が高い人は、評価を気にせず自分を受け入れ、他者も同様に受け入れることができます。
この点が大きな違いです。

「自己肯定感」の構成要素

以下は「自己肯定感」の同義語として説明している専門家もいますが、私は「自己肯定感」の構成要素と捉えています。
  • 自尊感情:自分を価値ある人間だと思える感覚
  • 自己受容:ありのままの自分をそのまま受け入れられる感覚
  • 自己効力感:自分にはできると思える感覚
  • 自己有用感:自分は何かの役に立っているという感覚
上記の要素がセットになって「自己肯定感」全体を支えている、と考えられます。

このような要素が備わっている人は、自分らしさを発揮しながら生き、他者とも良好な関係を築き、幸せな人生を送れるのではないでしょうか。

「自己肯定感」の形成

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世の中には「自己肯定感」の高い人と低い人がいます。
また、人によっては「自己否定感」が強い人もいます。

一体これらはどこで形成されるのでしょうか?
実は、生まれたばかりの赤ちゃんには「私はこれができない」とか「私はダメな人」などの概念は当然ありません。

つまり「自己肯定感100%」で生まれてくるのが人間です。
これが維持される人が「自己肯定感」が高い人、下がってしまった人が「自己肯定感」の低い人と言えそうです。

ご想像の通り、幼少期の家族関係・家庭環境、学校教育や周りの人間関係で形成されます。

「日本人が低い」と冒頭でご紹介したように、国や時代などの影響もあるでしょう。

ここで注目したいのは、「自己肯定感」の高低は、後天的に作られるということです。

遺伝とかその人の性質ではなく、生活環境で作られるのであれば、今からでも変えることができる、という所に希望があります。

次回は「自己肯定感」の高め方、について詳しくご紹介します。

文責:相澤雅夫
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