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皆さまこんにちは。
「ADPAニュースレター」2022年2月号(Vol.046)をお届けします。
まずは先回のペーシングです。
自分軸は、ビジョンと価値観という側面に分けて考えることができます。
旅行を例にすると、どこに行きたいか「行き先」に当たるのがビジョン、そこで何をしたいのか「過ごし方」に当たるのが価値観です。

人生に例えれば、夢を叶えた理想の姿がビジョン、どうしてそこに行きたいのか、何のために必要なのか「理由」が価値観です…。

詳しくはアーカイブをご覧ください。
https://adpa.site/life/values/my-axis/

今回は「横の関係」の前編をお届けします。

人間関係はこれで解決

ブランコ
人間にとっての最大の悩みは人間関係と言われています。

アドラーは「人間の悩みはすべて、対人関係の悩みである」と述べています。

*(対人関係と人間関係の違いはここでは割愛します)
人間関係が悪化すると、いじめ、虐待、パワハラ、差別などに発展したり、もっと大きな規模で見ると民族紛争、侵略、テロリズムなども人間関係に端を発していると言えるのではないでしょうか。

多様性を唱え、全ての人に同等の価値がある、という考え方は広く支持されていますが、私たちの意識と実生活はどうなっているでしょうか?
まずは身近な所から考えてみましょう。

実は、人間関係が悪くなる理由、上手くいく方法は、明確に説明することができます。

答えはシンプルです。縦の関係と横の関係をスッキリ整理すれば良いのです。

縦の関係と横の関係

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人間関係には縦の関係(上下関係)と横の関係があります。

縦の関係は、家庭では親と子、会社では上司と部下、学校では先生と生徒、グループ内の先輩と後輩など、組織の中での上下関係になります。
横の関係は、友達、同期、同じ志を持つ仲間などです。

人間関係が難しくなる主な理由は、間違った上下関係にあります。

縦の関係である親子、上司部下、先生生徒も人間としての価値は同じです。
組織の中での上下は、目的に向かっていくための役割であって、人間としての価値は等しく対等です。

つまり人間の本質は全て横の関係であって、縦の関係は組織や社会の中での役割であるにも関わらず、人間そのものの上下だと勘違いしてしまう所に問題が生じます。

いくつか例を挙げて見ていきましょう。

例1_会社

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上司と部下は会社の目的を果たすための役割です。

経歴が豊富で仕事が出来る上司が、経験の浅い未熟な部下に仕事を教えることは、職務上必要なことです。
しかし人間の価値においては、仕事が出来る上司が上で、未熟な部下が下ではありません。人間としての価値は対等です。

勘違いしている上司は「だからお前はダメなんだ」などと、仕事の力量と人間性をイコールで考えます。
職務上の地位を利用して部下に過度の負担を与えるパワハラが良い例です。

横の関係を築ける上司は、仕事を教えた上で、本人の意思と行動を尊重します。
部下が何かを失敗して、仕事上必要な処置を講ずるとしても、人間としての尊厳は守ります。

では、部下から見た上司との横の関係は、どう考えたら良いでしょうか?

仕事を教えてもらう立場としては下ですが、言われたことしかしない、自分の頭で考えないのは、人間としても下に留まっていることになります。

会社の目的を中心として上司と横の関係に立てれば、上司からは見えないことに気づいたり、部下ならではのアイデアが与えられたりします。

もし上司よりも実績を上げたとしても、自分が上という意識を持つと逆の上下関係を作ってしまいます。

人間としてはあくまでも横の関係であり、職務上目上の人には敬意を持って接するのは言うまでもありません。

もし高い地位にいる上司が偉そうに振る舞っても、自分は低い位置にいると卑下する必要はなく、また逆に相手を見下すことも良くありません。
下でもないが上でもない、という感覚が大切です。

例2_家庭

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親子は上下関係である、という見方が一般的な感覚だと思います。

しかしあえて横の関係である、と断言します。

親は幼い子供を養育し教育し保護してあげます。
家庭の中での役割や力関係という観点では、上下関係と言えるでしょう。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは自分では何もできないから価値の低い存在、養ってあげる人が価値の高い存在でしょうか?

何もできなくても尊い存在、かけがえの無い存在、そして赤ちゃんがニッコリと笑顔を見せてくれただけで、この上ない幸せを感じるのが多くの親の共通の感覚ではないでしょうか。

つまり、何かができるできないではなく、人間としての価値は対等であり、そこに上下はないと考えます。

役割という観点では、親が子供に与えるという一方通行ではなく、親も子供から多くのエネルギーをもらい、子供によって成長し、愛を深める機会を与えてもらいます。

子供が弱い立場であるが故に、自分が上であると勘違いしている親は、「言うことを聞きなさい」「そんなことをしてはダメ」と、自分の思いどりにコントロールしようとします。

この親のもとに育つ子供は、反発するか、萎縮するか、聞いてるフリをして無視するか、何れかの態度になり、個人の成長に支障が出てしまいます。

反発は自分が上に立とうとする、萎縮は自分が下のままでいようとする、無視は親との良好な関係を諦める行為と言えます。

横の関係を築ける親は、必要な情報を伝えた上で、「〇〇はどうする?」「〇〇はどうしたい?」と、本人が考え選択する余地を与えます。

幼い存在であったとしても、一人前の人間として関わることで、本人の個性が育ち、責任感が生まれ、成長と自立を促します。

…後編に続きます。

文責:相澤雅夫
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