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皆さまこんにちは。
本年もコーチングを大いにご活用いただき、ともに成長していきたいと念願しております。

「ADPAニュースレター」2023年1月号(Vol.056)をお届けします。

まずは先回のペーシングです。

…「人生脚本」は、潜在意識の中にある私の人生観や世界観で作られていて、普段は意識していない強い信念や価値観が土台にあります。
そのため、どんなに抗っても、本人が望まなくても、脚本通りに進んで行くことになります…。

詳しくはアーカイブをご覧ください。
https://adpa.site/life/script-of-life/

今回のテーマは「無能から有能へ」です。

無能から有能へ

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求の5段階説で有名ですが、学習の階層についても提唱しています。

次の4つのステップを学習の4段階と呼んでいます。
  1. 無意識的無能
  2. 意識的無能
  3. 意識的有能
  4. 無意識的有能
人間のあらゆる行動や振る舞い、能力面をこの4段階で説明できますが、ここでは簡単にコーチングのスキルで考えてみます。

マズロー・学習の4段階

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1. 無意識的無能
自分ができないことを、知らないレベルです。

例えば「傾聴」が何故大切なのか知らない、考えたこともない、全く傾聴できていないのに「健康な耳さえあればちゃんと人の話は聞ける」と思い込んでいる人です。
2. 意識的無能
自分ができないことを知っていて、できないレベルです。

例えばセミナーなどで「傾聴」の勉強をして、傾聴の効果や大切さを知り、「自分は全くできていなかった」ことを理解したが、どのように実践したら良いのか分からない状況です。

3. 意識的有能
意識すればできるレベルです。

セミナーの座学だけでなく、実践的なトレーニングを積んで、「誰かに協力してもらえばできる」とか、マニュアルを手元に置いたり、集中して頑張ればなんとかできる、という状況です。

4. 無意識的有能
無意識的にできるレベルです。

「傾聴」であれば、「今から傾聴しよう!」と意識しなくても、自然な振る舞いとして傾聴できている状況です。

能力が身についていて自分のものになっているのは、4段階目の「無意識的有能」であることは言うまでもありません。

企業などの研修で、良い話を聞いたけど、効果が出ない、能力が上がらないというケースは、知識を得るだけで終わってしまう2段階目のレベルか、そもそも受講者が何故私に必要なのか理解していない1段階目のレベルから脱していない状況が考えられます。

何かのスキルを習得しようとする際には、是非参考にしてください。

学習の5段階

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実は、学習の階層には5段階目もあります。

5. 無意識的有能に意識的有能
無意識的に行っていることを、意識して人に教えることができるレベルです。

自分が出来ることと人に教えられることとは、夫々別の能力が必要になります。
5段階目のレベルに満たない残念なケースをご紹介します。
  • 学校や塾の先生:(自分は普通にこの問題が解けるのに)なんでこれが分からないの?
  • IT技術者が高齢者のお客様へ:まずはお客様のデバイスからクラウドにアクセスして、共有のディレクトリからアプリのインストーラーを実行してください
上記2つの例は、相手の能力がどの段階にあるのか理解せず、自分の能力レベルで要求している状況です。
コミュニケーションエラーの要因に多いケースです。

コーチングによる学習

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卓越したコーチは、相手(クライアント)がどの段階の能力レベルにあるのか洞察し、適切な質問によって学習を促すことができます。

例えば、ある新任のプロジェクトマネージャーから、「いかに成功させるか」という相談を受けたとします。
一般的なキャリアアップのプロセスとしては、企業研修などで、マネジメントに関するスキルを学んだり、資格を取ったりします。これは学習の4段階で言うと2段階目の「意識的無能」に当たります。

勿論これも学習の一つですが、一律的な内容で一人ひとりにカスタマイズされていません。

もしクライアントが、自分は何をしたら良いのか分からない場合、コーチは1段階目の「無意識的無能」に当たる質問をします。

「マネジメントって何だろう?」「リーダーとマネージャーの違いは?」「プロジェクトのゴールは?」「そのためにあなたが貢献できることは?」「何があれば成功できるだろう?」「会社があっと驚くあなたの成長ぶりは?」

クライアントはこれらの質問によって、自分は何が分かっていなかったのか、何を学べば良いのか、学ぶ動機がはっきりしてきます。

これによって2段階目、3段階目の学習が効果的に促進されていきます。

そして最終的に、4段階目の「無意識的有能」になるためには、繰り返し何度も実践する必要があります。

コーチが最後まで関わることができれば、クライアントが実際に行動した結果どうだったのか、その体験で何を学んだのか、次はどうするのか、これらの問いかけをすることによって、クライアントは確実に目標、目的に近づいていきます。

文責:相澤雅夫
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