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皆さまこんにちは。
「ADPAニュースレター」2024年4月号(Vol.071)をお届けします。

まずは先回のペーシングです。

…メンタルの状態が良いと「自分はできる」という信念を持ちやすく、メンタルの状態が悪いと「自分は無理だ」という信念を持ちやすいように、メンタルはマインドの土台になります。

どちらも人間の内面を表す言葉ですが、「ニューロ・ロジカル・レベル」の「自己認識」と「信念・価値観」に当たるのが「メンタル」と「マインド」の関係ではないかと考えられます…。

詳しくはアーカイブをご覧ください。
https://adpa.site/psychology/mental/mental-health/

今回のテーマは「社会問題の背景にある不理解・不寛容」です。

社会問題の背景にある不理解・不寛容

「横の関係@マインドシフト」の記事で、「人間は全て横の関係である」とお伝えしました。

横の関係@マインドシフト
https://adpa.site/communication/horizontal-relationship/horizontal-relationship/

昨今の世界情勢、ニュースで見聞きする悲惨な事件は、本を正せば人間同士の不理解や不寛容であることが多いことに気づかされます。

不理解・不寛容の背景には、誤った人間観と、縦と横の関係性を履き違えている、と見ることができます。

以下に挙げる社会問題で考えてみます。

紛争・戦争

原因が宗教上の対立である場合、双方に正義があり、自分の主義・信条が正しいと確信しているため、解決は困難です。

過去の歴史に対する報復、力による制圧では解決するはずはなく、国際機関が優劣や善悪の議論を尽くしても、事態は変わりません。
解決する方法があるとすれば、「どちらも正義である」「人間の価値は宗教・民族に関わらず同等である」ことを認めることです。

仮に「私たちは選民である」としても、それは与えられた使命であって、「私たちは優れている、人間的価値が高い」という勘違いがあると、他民族に対する寛容さを失い排他的になります。

もし神様から「あなた方は特別な存在」と告げられても、与えられた仕事や役割が特別なのであって、人間そのものの価値は異教徒であっても、無神論者であっても、文化や教育が著しく劣る民族であっても、等しく同じであり、横の関係です。

差別・いじめ

孤独
社会のあらゆる場面で、人種、性別、年齢、出身地、職業、病気や障害などに対する偏見によって差別が生まれ、不当な扱いやいじめの問題が絶えません。

これは意図的に行われるものもありますが、某知事の職業差別発言のように、アンコンシャス・バイアス(自覚のない偏見)が起因する場合も多く、根深い問題になっています。
自分の勝手な物差しで、無自覚に人間を評価していないか、寛容さを失っていないか自らチェックし、違いがあっても人間の価値は等しく、横の関係である、とマインドシフトすることが必要です。

家庭崩壊

機能不全家族、DV、虐待、ネグレクトなど、家庭内の悲劇も後を絶ちません。

例えば、DVの根底には相手を支配したい、優位に立ちたいなどの対人依存があり、人間を上下関係でしか捉えられない歪んだ思考が根底にあります。
人にはそれぞれ違った価値観があり、能力にも差異がありますが、それによって人間の価値が決まる訳ではありません。

命の尊厳に上下は無く、人間の存在自体に同等の価値があり、人間は全て横の関係である、とマインドシフトする必要があります。

社会問題にアプローチするコーチング

規模の大小はありますが、上に挙げた問題の背景には、人間に対する不理解・不寛容があります。

その根底には、自分の主義・信条に合わない人間を人格的に低く見る、つまり上下関係で見る思考の癖が潜んでいると考えられます。
本来全ての人間の価値は同等であり、横の関係であるにも関わらず、その人の側面・特質を見て上下関係を作ろうとするところに問題の本質が隠れています。

「理屈はそうだが、目の前にいる善良な人と悪事を働く人を同等の価値と見て、受け入れていたら、社会は混乱する」と、異を唱える人もいるでしょう。

勿論ダメなものはダメ、間違いは正す、危険は回避するなどの措置をとるのは当然ですが、その人の行動面だけで「悪」のレッテルを貼り、社会から切り離す方法では問題の本質は改善されません。

コーチングが機能する理由の一つに、コーチはクライアントがどんな存在であっても上下で見ることなく、横の関係で接すること。そして、クライアントがどんな思考や価値観を持っていても、受け止め承認するという姿勢が挙げられます。

そうすることで、クライアントは自ら深い気づきを得て、自己修正し、変容していくという現象が起こります。

また、クライアントの抱えている課題に対して、「あなたが本当にやりたいことは何か」「あなたのできることは何か」「相手から見てこの状況はどう見えるのか」「お互いの役割は何か」等々、横の関係の観点を提供することで、解決できる問題が沢山あります。

コーチングというささやかな活動が、社会の様々な問題解決の糸口になることを願っています。

文責:相澤雅夫
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