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皆さまこんにちは。 「ADPAニュースレター」2023年10月号(Vol.065)をお届けします。
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…家庭は人間にとって最も大切な場所です。何故なら、子供が成長する過程で培われる人格は主に家庭で形成されるからです。 それほど大切な家庭ですが、現代人の多くは何も学ばずに結婚し家庭を持つのが実情ではないでしょうか?…。
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心理学の元祖とも言われる「カタ・ウパニシャッド」という教典があります。
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これは古代インドの哲学ですが、この中に興味深い馬車の例え話があります。
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馬車は、車体と、動力になる馬と、馬を操る御者とで構成されています。
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王様が御者へ行き先を告げ、御者は手綱を使って馬を上手に走らせ、目的地に王様を連れていくのが正しい馬車の在り方です。
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もし自由奔放な馬が、勝手に草を食べに行ったり、水を飲みに行ったり、走りたくないから座り込んでいたらどうでしょうか?
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また、御者が悪い人で、王様を騙して危険な場所に連れて行ったらどうでしょうか?
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そもそも、馬車に欠陥があって途中で車輪が外れてしまったら、それ以上走ることができません。
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- 王様=意識
- 御者=知性
- 手綱=思考
- 馬=五感覚器官と感情
- 馬車=身体
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私たちが遭遇する望まない現実は、上述のように馬が勝手に好きな場所に行く様子に似ています。
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何かを見たり聞いたりする五感情報から感情が動かされ、思考よりも感情を優先させて行動すると、環境に流されてしまうという状況に陥ります。
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御者は王様の指示に従い、手綱を使って馬を上手にコントロールして目的地に馬車を移動させる。
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これが、私が意図した通りに目的地に到達した状態です。
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意識と思考の関係
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この例え話で最も重要なポイントは、王様と御者は違う存在だということです。
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私たちは、思考も私自身だと感じることが多いと思います。
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しかし、私たちは意識的に嫌なことを考えるかといえば、そうではありません。
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将来の不安とか、何かに対する恐怖などは、そのような思考を持とうと思わなくても勝手に浮かんできます。
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意識よりも思考が優先して、それに基づいた行動をとる状況は、王様の命令に従わない御者と言えるでしょう。
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あくまでも主人は王様であるように、意識が私の本体であって、それ以外は私の道具である、と理解することが大切です。
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瞑想やマインドフルネスで「何も考えないことをする」「しかし意識ははっきりしていて、自分の状態に気がついている」というのは、意識と思考をしっかり分離できている状態です。
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コーチングにおいても、「自分はそれについてどんな考えを持っているのか」「その時どんな気持ちなのか」と、自分の思考と感情を客観視して観察します。
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そして、「その考えを持ってそのまま進むとどうなるのか」。
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「もっと役に立つ考え方はあるのか」など、意識を主体としてより良い方法を探ります。
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「意識以外の要素は自分の道具であって、自由に選択できる」この感覚でコーチングをすることで、大きな効果が得られます。
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意識的に知性を持って思考を制御し、五感・感情・身体をコントロールすることで私が願う目的地に進んでいくことが可能になります。
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まずは、意識が私自身であり、それ以外は私が使える道具であることに気がつくこと。 そして、知性と役に立つ思考を沢山持つこと。 最後に、身体をメンテナンスすることも怠らないようにしましょう。
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