神の視点

神の視点を持つ

視点の移動

コーチはクライアントが自由に思考できるように、コーチングセッションの中で視点の移動を試みます。

視点の移動によって、思い込みや偏見が解消されたり、今まで見えなかったものが見えてきたり、新しいアイデアや気づきが生まれたりします。

視点移動の主な方法は質問を投げかけることですが、それに加えて実際に移動したり身体を動かして、より体感的にイメージしてもらうとさらに効果的です。

移動する視点のポイントは、主に次の項目が考えられます。

  • 時間・空間
  • 主体・人称
  • 事実・仮定
  • 感情・行動

視点移動の質問

どのように視点を移動しているのか、質問例をご紹介します。

時間・空間

  • 3年後に目標達成したあなたは、現在のあなたに対して何を伝えますか? (時間:今 → 3年後)
  • 雲の上から今のチーム全体を眺めると、どんな様子に見えますか? (空間:自分の見える範囲 → 雲の上)

主体・人称

  • 彼の目には、この状況がどのように映っていますか? (主体:自分 → 彼)
  • あなたがそれをすると、会社にはどんな変化が起きますか? (人称:自分 → 会社)

事実・仮定

  • 今できていることは何ですか? (事実)
  • もし自由に使える7日間と、自由に使えるお金を手に入れたら、何から手をつけますか? (仮定)

感情・目的

  • そうなると、どんな気持ちになりますか? (気づいていない感情)
  • どうしてそれ(やりたくないことなど)をするんだろう? (隠れた目的)

神の視点

神の視点文学の世界では、小説の作法に「神の視点」で描くという表現方法があります。

例えばこんな表現です。
「…この時の出会いが、二人の運命を変えることになるとは、〇〇は知るよしもなかった…」

このように、主人公の視点ではなく、もし現場に第三者がいても知り得ない内容なので、「神の視点」となる訳です。

先に挙げた質問例も、一旦私から離れて神様の立場で上空から眺めたり、自分以外の人の事情や気持ちを理解したり、私も気づいていない自身の深層心理に入ったり、過去・現在・未来を自由に行き来できれば、大きな気づきや発見が得られるでしょう。

「私の視点を変える」という意識よりも、私以外の存在から見る視点であり、さらには神の視点、つまり全知全能なる立場であれば、全く見える景色が変わる可能性が出てきます。

ビジネスの世界においても、同様のことが言えます。
USBメモリの開発で有名な濱口秀司さんは、イノベーションを起こすには「神の視点を持つ」ことを強調しています。

世界を変えるようなアイデア・コンセプトは、(勘違いでも)「俺は天才、神だよ」と思える人から出てくると言います。

そして、放っておくとどんどん下がってしまう視点を、強制的に「神の視点」に引き上げる習慣を持つように、とご本人も努力しているそうです。

私たちには様々なバイアス(先入観・偏見・思い込み)があります。
これらの物の見方・考え方を「神の視点」に切り替えることができれば、思考の枠を取り払い、自由に発想できるようになるのだと思います。

そして、コーチングのコーチは、クライアントがバイアスから解放され、自由に発想するための視点移動として、「神の視点」で発想することをお勧めします。

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