目的論に基づく問題解決

目的論に基づく問題解決

目的論の考え方

目的論については以下の記事でも取り上げましたので、併せてご参照ください。

原因論と目的論
https://adpa.site/psychology/teleology/causation/

まず、原因論と目的論の違いを分かりやすい例でご紹介します。

船が港を出港します。
大海原に出てしばらく進むと浸水が始まります。

乗組員の発想の違いを原因論と目的論で考えてみます。

原因論:

原因論

  • 問題の場所はどこだ?
  • 何故穴が開いた?
  • ちゃんと点検したのか?
  • 誰の責任だ?
  • 直ぐに修理しろ
  • 危険だから引き返せ

目的論:

目的論「船が出港した目的は何か」を考えるのが目的論です。

客船であれば必ず目的地があります。

もしハワイ行きの船であれば、「この状況でハワイに行けるかどうか」を判断します。

浸水があっても、十分ハワイに行けるようであれば、そのまま進行すれば良いし、困難であれば必要な対策を講じるべきであって、原因を追究するのはこの場面では得策ではありません。

人生に例えると

目的論上記船の例を人生に例えてみるとどうでしょうか?

人生の目的を持たず大海原に出ても、漂流するしかありません。

目的がないと意識が内向きになります。

もし船底に穴が開くような事件が自分の身に起こると、それを弱点や欠点として捉え、自分の価値が下がったような気がします。

仮に立派な船を作ったとしても、何のための船なのか分からなければ、あまり幸せとは言えません。

人生の目的をしっかり持って出港した人は、もし自分に弱点があったとしても、目的地に辿り着くことに影響がなければ、気にせず進んで行くことができます。

船自体よりも、目的地に到達することが幸せであり、そのために何をすれば良いのか分かるため、プロセスも楽しめます。

大切なのは、「私はどこに行きたいのか」「どうなりたいのか」という「目的論」的な発想です。

目的論に基づく問題解決

目的論は問題解決にも役に立ちます。

以下のビジネス事例で考えてみます。

事例:
部下の発注ミスにより、お客様への納品が約束の期日に間に合わない

目的論に基づく問題解決

  • 上司(原因論):何故そんなことになった?
    → 原因の追究、誰のせい、何が悪い
  • 上司(目的論):どうしたら良いか考えよう!
    → 別な方法はあるのか、お客様への対応は、誰に何ができるか

「目的論」的なコミュニケーションの方が、その後の仕事において有効であることが容易に想像できます。

但しこれだけでは「問題解決」や「同じミスを繰り返さない」ための対策がありません。
上記に加えて、以下の「目的論」的思考もお勧めします。

今回の仕事の上位目的

  • この仕事のゴール
  • 会社の目的
  • 本来の目的から見た私達のあるべき姿

これらを中心として、「どうすればこのトラブルは避けられたか」を考えます。

原因論的な「悪い所の指摘」は、モチベーションが上がらず、誰かが傷ついたり、人格否定に繋がる危険があります。

目的論から見た「どうすればこのトラブルは避けられたか」は、本来の目的に向かうための改善に繋がり、この観点があれば、失敗した経験からでも学びや成長が期待できます。

失敗から学び、成長できることが実感できるようになると、失敗を恐れずにチャレンジすることが出来るし、どんな結果からでも学び・成長することによって常に上昇していくサイクルが回り始めます。

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