今回は、木綿のハンカチーフに登場する男性に架空のコーチングセッションを行います。
木綿のハンカチーフの女性にコーチングをしてみました
男性をB作さん、女性をA子さんという仮名、コーチをCOとします。
B作:仕事のことで悩んでいます。
東京に出てきて、この1年間がむしゃらに働きました。
一人で出来ることも増えて、成績も上がってきたので、上司から色々任せてもらえるようになりました。
CO:仕事は楽しいですか?
B作:はい。この仕事に就くことが夢だったし、とてもやりがいがあって、楽しいんですが…。
CO:楽しいんですが…?
B作:実は、仕事が落ち着いたら、田舎に居る彼女をこっちに呼んで、結婚するつもりでした。
しかし彼女は、僕の仕事にはあまり関心がないみたいだし、東京に来ることを拒んでいて、とても混乱しています。
例えば、B作さんが明らかにしたいことは仕事のことなのか、A子さんのことなのか、それらを含めた未来設計のことなのか等、B作さんの反応を見ながら探ります。
チェーンプロセス
CO:B作さんの夢や理想についてお伺いします。
将来、B作さんが最高の幸せを掴んだとしたら、どこでどんなことをしているのか、イメージしてください。
B作:最高の幸せですか? そうですね…。
仕事では、会社から独立して自分の事務所を構えていて…
プライベートでは、妻や子供たちと楽しく暮らしています。あと犬も一緒にいます。
CO:では、理想の未来に実際に行って、どんな様子なのか体感してみましょう。
現在の椅子から未来に向かうタイムラインを引き、夢の実現ポイントに椅子を置きます。
そして、3段階で夢の実現ポイントに到達することを伝えます。
CO:まず、現在のB作さんの状態を色で表現すると、何色に感じますか?
B作:グレーです。
CO:その色にはどんな意味がありそうですか?
B作:白黒はっきりしないというか、混沌としている感じです。
CO:(一歩前に前進し)ここは、どの位時間が経過した場所ですか?
B作:3年位経っています。
CO:3年後のB作さんに質問します。B作さんは、今どんな場所に立っていますか?
周りの景色など教えてください。
B作:自分が起こした会社にいます。ビルの5〜6階のフロアに居て、外の景色がよく見えます。天気が良くて遠くに富士山が見えます。
CO:周りには誰かいますか? どんな音が聞こえてきますか?
B作:仕事の仲間が3〜4名います。新しい事業について話し合っています。
CO:仕事仲間は、どんな表情をしていますか?
B作:とても楽しそうな表情で、時々笑います。
CO:仲間たちは、どうして楽しいんでしょう?
B作:恐らく、気持ちが通じ合っている仲間たちと一緒に、思った通りの仕事ができているからだと思います。
CO:仲間たちと談笑しているB作さんは、どんな気持ちですか?
B作:とても嬉しいです。
CO:今の様子を色で表現すると、何色ですか?
B作:オレンジ色です。
未来の自分が教えてくれる成功と幸せ
CO:仕事が順調で充実しているB作さんの、お家での様子をお伺いします。
ある日、仕事を終えたB作さんが帰宅しました。
その様子を、実況中継のようなつもりで伝えてください。
B作:郊外にあるマンションに住んでいます。
「ただいまー」と、ドアを開けると、あぁ…、A子が出迎えてくれました(涙)
CO:A子さんは、どんな表情していますか?
B作:ニコニコしています、今まで見たことがない位の満面の笑顔です(涙)。
CO:A子さんはどうしてそんなに笑顔なんですか?
B作:どうしてかなー? ちょうど夕食の準備をしていて、タイミングよく僕が帰って来たのが嬉しいのと、何か話したいことがあるみたいな感じです。
CO:お家には、A子さん以外に誰かいますか?
B作:あー、子供がいます。3歳位の男の子です。
CO:男の子は、今何をしていますか?
B作:僕が帰って来たので、保育園で覚えた歌を歌ってくれます。
CO:男の子の歌を聴くと、B作さんはどんな気持ちになりますか?
以下、省略
※ 現在の椅子に戻り、総括として以下のような問いかけをします。
- このセッションで描かれた未来のB作さんになりたいか
- 未来のB作さんからのメッセージをどう受け止めるか
- 仕事の充実とプライベート、特に家族との関係がどのように影響しているのか
- A子さんが幸せそうにしていた理由は何か
- 改めて、B作さんの成功と幸せとはどんなものなのか
- これから出来ることは何か
冒頭では仕事の悩みと言っていたB作さんですが、根底にはA子さんとの関係が深く影響していることをコーチはしっかりキャッチします。
セッションでは、仕事が成功しているイメージをリアルに体感してもらい、その成功とプライベートがどのように繋がっているのか、五感を使って体感してもらいます。
言葉では整理できないものも、五感を使って体感してもらうことで、納得できる本当の自分の気持ちに気がつくことがあります。
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