不登校からの脱出

お客様の声

不登校からの脱出

お客様の声:ADPA

10代男性T.Y様 / 愛知県在住

コーチと出会ってから、もう4年が経とうとしています。既に大学生となった私ですが、この4年間で大きく変化したと実感します。

中学3年生の頃、私は路頭に迷っていました。当時の僕は、特にこれといった大きな夢も無く、かと言って勉強に力を注ぐということも無くあまり学校にも通えていない、つまり準不登校児でした。やりたいこともなければやる気も起きない、目指すべき目標を求める気力すらなく、怠惰な日々を送っていました。

そんな時、父がコーチを紹介してくれたのです。コーチングというものをこの時初めて知りました。

生徒に語りかけ、問いかけ、自ら答えを引き出させる。そして生徒の言葉に耳を傾け、認め、その意味をもう一度問いかける。

深層心理を自分自身で理解しようと生徒が悩み努力するからこそ、生徒が納得できる本当の答えを得ることができる。今、まさに路頭に迷っている子ども達に必要なのは、親の心配でも先生の励ましでもなく、自分で自分を見つめ直す時間なのだと私は考えています。

インターネットが普及した現代、なかなか自分自身を見直し、一人でじっくり考える時間というのが取りづらい世の中であると感じます。これらが生まれた時から当たり前のように存在していた今の子ども達には、もしかしたらスマホ画面の向こう側に自分と同じ人がいるのだということを正しく認識できていないのかもしれません。

そういった子ども達に対する教育の仕方というのもまた昔のやり方では通じなくなってきているのだと思います。インターネットがまだ存在しなかった時代なら、子ども達は自然に親と、友と、コーチと“生身”で向き合い、感情を露わに反抗したのでしょう。

そうでなくとも自分の価値観だけで自己を確立しようともがく思春期を送ったことでしょう。ですが、今はどうですか?
機械越しの誰ともしれぬ人々に意見を求め、普遍的で薄っぺらい文面と共感に満足してしまう。無論、全員が全員そうとは限りません。

インターネットを正しく活用できるネットリテラシーの高い人も多くいると考えます。ですが、それができる人は皆、自己が確立された大人であると思います。

大人であるなら流されません。自分の確固とした意見を持ち、反論があれば毅然とした態度でもってそれらに立ち向かえるだけの自己を備えているからです。

思春期の子どもにはそれがありません。まだ自己を確立していない思春期の子どもに、清濁入り混じる混沌としたインターネットを与えたらどうなることでしょう。

こんなネット世代にこそ、コーチングは必要不可欠であると私は考えます。コーチングでコーチが問いかける“生の言葉”はいつも核心に迫ったものばかりです。

それこそ自己というものをしっかりと意識しながら考えなければ導き出せないような問いです。ネット上ではこんなやりとりはできません。これを受けて生徒は必死に自己を探そうとします。

おかげで私も中学時代の悩みから少しずつではありますが、解放されていきました。自分と向き合う事の難しさ、その葛藤は誰もが一度は経験するものです。

こんな時にも、コーチは支えとなってくださいました。コーチは私のすべての考えを認め、頷いてくださるのです。

「決してその考えは間違っていない。」
「その答えは今の君が導き出した最良の答えなんだよ。」

同時にコーチは聞いてくるのです。
「じゃあその考えになにを加えるともっと良くなると思う?」
「そのビジョンのまま行くと、10年後の君はどんな生活をしていると思う?」

これは、自分が今まで目を背け続けていた現実の問いでした。この時から、自分の内にしか向いていなかった独り善がりな思考が徐々に整理されていくのを感じました。

学校生活と並行しながら、月一度のペースでコーチとの問答は続きました。
「一ヶ月たって、今どんな気分ですか?」
最初にコーチは必ずこう聞いてきます。このタイミングで一ヶ月の出来事を全て整理し、吐き出します。

すると、不思議と自分が今一番気になっていること、悩んでいることが口に出てくるのです。あとは先ほどの問答を繰り返すだけです。

単純なことですが、これを続けるだけで確固たる自己というのが形成されていくのを実感できました。思春期には、必ず相談できる相手が必要です。ですが、相談をされる側が答えを提供してはいけません。

「どうしてそう思う?」
「なぜそこで躓(つまづ)いたと思う?」
答えを与えるのではなく、引き出す。導き出す。導き出したら、認めます。そして再び問うのです。

これがコーチングの真意であり、本来親が子に、コーチが生徒にしてあげるべきことなのでしょう。

多分に私見を交えた文章で綴ってきましたが、結局のところ私はコーチのことを二人目の良き父親として見ていたのだと思います。親身になって話を聞く、という言葉がありますが、まさしくそのままのことをコーチはしてくださいました。コーチのおかげで自分の意見を発し、整理する時間を得ることができました。新しい自分を発見することができました。
本当に感謝してもしきれません。これからもよろしくお願いします。

写真:Calvin YC

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